2024.08.05 ひと休み
豆知識その28「国語辞典に【ら行】が少ないわけ」
最近、小学生の息子が国語辞典で言葉を調べていました。私的にタイムリーな豆です。皆さんは最近使っているでしょうか?大人になってから改めて言葉の意味を知るのもなかなか良いですよ。 Hさんの発表
スマートフォン、電子辞書などの普及により、「辞書を引く」という行為や言葉が薄れつつあります。小学校や中学校の入学などで辞書を購入するなど辞書の所有率は高いのですが、残念なことに使用率は低くなっています。
今回は国語辞典に「ら行」が少ないわけを紹介します。
国語辞典を見ますと、「や行」は「や、ゆ、よ」、「わ行」は「わ、を、ん」だけなので、他と比べて少ないのは納得できますが、「ら、り、る、れ、ろ」の「ら行」も少ないことに気が付きます。日本語本来の語彙は「和語」「大和言葉」などと呼ばれますが、実はもともと、日本の言葉に「ら行」で始まる単語は存在しなかったそうです。では、国語辞典にのっている「ら行」の言葉は何かといいますと、その多くは中国から取り入れた漢語、あるいはヨーロッパからの外来語だそうです。例えばリンゴ(林檎)、ロウソク(蝋燭)、ラッキョウ(辣韮)などはもともと漢語です。中国語には、ら行で始まる単語が沢山あるそうです。日本には元来「ら行」で始まる言葉はなかったそうですが、奈良時代以降に中国の言葉を学んでいった結果、「ら行」が語頭にきても発音できるようになったといわれています。ちなみに、日本語には濁音から始まる言葉も全体的に少なく、これも本来の日本語の特徴によるもので、濁音で始まる語句はたいてい漢語か外来語だそうです。
【ダ・ビンチ webより】