社内報

2024.08.19 ひと休み

豆知識その29「遺骨の色」

少しドキッとするタイトルですが、この発表を聞いたとき、大切な人が頭に浮かんできました。  Mさんの発表

 火葬後の遺骨は基本的に白色ですが、部分的にピンク色に変色していることがあります。遺骨にピンクや緑、青い色が付いてしまうことはよくあるそうです。遺骨に色がつく原因については、明確な理由を断定できないとされています。ただし、考えられる要因はいくつかあります。

遺骨がピンク色になる理由として、棺の中に入れた花の色素が移ったのではないかという説があります。お別れの儀では、祭壇に飾った大量の花を棺に入れます。その際、棺に入れた花が燃える過程で、骨に色素が移った可能性があります。

副葬品の色が移ったという説もあります。お別れの儀では、故人の愛用していた品物を棺の中に入れます。その際、アクセサリーや洋服のボタンなど金属製のものが含まれていると、金属の燃焼反応の過程で色が生じて遺骨がピンク色になる可能性があるそうです。金属以外にも、プラスチック製のものが燃えて溶ける過程でピンク色が付着することもあります。

ロストルの影響も考えられます。火葬の仕組みにロストル式という方法があります。ロストル式とは、金属で作られた格子の上に棺を乗せて火葬する方式で、焼きむらができずに短時間で火葬できるのが特徴です。ロストルは金属でできており、その上に遺骨が触れることで金属反応を起こしてピンク色が付く可能性があります。火葬をロストル式で行った場合は、ロストルに遺骨が触れたことでピンク色になったのかもしれません。 遺骨に色がつく原因は明確には分かっていませんが、火葬時に別のものから色が移ったことが考えられます。不吉なことが起こる前触れなどではありませんので、遺骨がピンク色になっていたとしても気にする必要はないそうです。

【ひとたび 東博MAGAZINEより】