社内報

2024.10.21 ひと休み

豆知識その31「殿様枕症候群」

みなさん!健康的な熟睡、できていますか?

寝るのが大好き、Kさんの発表。

国内で年間10万人以上が亡くなる脳卒中。枕の高さが発症の原因のひとつになり得るという最新の研究が注目を集めています。その研究は【殿様枕症候群】と命名され、新しい病気の概念として提唱されています。

脳卒中の原因のひとつに「突発性椎骨(ついこつ)動脈解離」があります。若い世代に多く見られ、これが枕と関係してくるのだそうです。症状としては、首の後ろや後頭部に激しい痛みが起こります。研究チームは患者との会話で、高い枕を使用している人が多いことに気づきました。そこで、突発性椎骨動脈解離の40代~50代までの患者と、それ以外の脳卒中の患者の枕の高さを調べました。

頭を乗せない状態で12㎝以上の枕を使っていたのは、突発性椎骨動脈解離の患者は34%、それ以外の脳卒中患者は15%。

15㎝以上の枕では突発性椎骨動脈解離の患者17%に対し、それ以外の脳卒中患者はわずか1.9%という結果が出ました。

枕が高くなるほど突発性椎骨動脈解離との関連が強くなることが分かり、研究チームはこれを江戸時代の高くて硬い枕にかけて【殿様枕症候群】と名付けました。

では、どんな枕が良いかというと、基本的には枕の中心部分が、頭を乗せていない状態で12㎝未満が望ましいそうです。1862年に出された「雲綿随筆」には、「寿命三寸楽四寸」という言葉が書かれています。これは「枕の高さが四寸(12㎝)だと、まげなど髪型が乱れず、直す手間が省けて楽ではあるが、長生きしたければ三寸(9㎝)の枕を使いなさい」という意味だそうです。この言葉は1800年代の複数の随筆に記載されており、江戸時代から「高い枕が危ない」ということが知られていたのかもしれません。

【NHK HP みみより!解説 より】