2025.06.23 ひと休み
豆知識その43「勘弁と堪忍」
違いは?と聞かれて、答えられる人は意外と少ない?!
Sさんの発表
ビジネスの場では、上司や先輩、取引先やお客様など、相手に許しを請うことがよくあります。何かで失敗したときはもちろんですが、お断りをするときなど、丁寧な言葉を使うように心がけましょう。「勘弁」とは、人の過失や罪を許すことです。「そろそろ勘弁してやろう」のように、誰かの過失や罪を許してあげるときに使われます。また、自分が犯した過失や罪許しを請うときにも「勘弁してください」と言って許しを願うこともあります。そのほかにも、何かをやめてほしいときに「勘弁してください」と言って無理難題を回避するために使われることがあります。相手の申し出を断るのは少し気を使うものですが、「勘弁」は婉曲な表現なので、目上の人にも使うことができます。「勘弁」によく似た言葉に「堪忍」というのがあります。「勘弁」と「堪忍」では音は似ていますが、実は意味が少し違います。
「勘弁」というのは、「許すこと」が前提になります。相手を許してあげたり、許しを願い出たりすることを「勘弁」という言葉を使って表します。
しかし、「堪忍」の「堪」は「堪える」という字です。そして「忍」は「しのぶ」という字です。相手のしたことを我慢してやろう、ここは堪えてやろう、というときに「堪忍してやる」といいます。
「勘弁」と「堪忍」はしばしば混同して使われますが、厳密には少し違う意味の言葉です。つまり、「勘弁」とは、相手の言い分にある程度の合理性を認めてあげて赦してあげること。自分が許されることに重点が置かれた表現。 「堪忍」は、相手の言い分が全く不合理で納得できなくても耐え忍んであげること。相手が許すことに重点が置かれた表現になります。
【Mayonez より】